報酬改定

介護報酬改定の一次資料はどこで確認する? ― 告示・単位数表・疑義解釈Q&Aの探し方

「単価が変わったらしい」「この算定要件、改定でどう変わった?」――報酬改定のたびに、根拠を確認したいのに何を見ればいいか分からず時間を取られていませんか。この記事は、制度改定の動き全般ではなく、単価・単位数そのものの一次資料(報酬告示・単位数表・改定説明資料・疑義解釈Q&A)に絞って、確認の出発点を出典つきで整理します。制度改定の追い方全般については「制度改定の追い方」の記事もあわせてご覧ください。

「報酬改定」で確認したいのは何か

報酬改定と一口に言っても、確認したいことは大きく3つに分かれます。(1)単価そのもの(1単位あたりの単価)、(2)単位数(サービス種類ごとの基本報酬・加算の単位数)、(3)算定要件(その単位数を算定するための条件)です。この3つは調べる場所が異なるため、まずどれを確認したいのかを切り分けることが出発点になります。

介護報酬改定まわりの「どの資料のどこを見ればよいか」は、出典つきのQ&Aにもまとめています。登録なしでご覧いただけます。

まず見る公式資料

直近の全面的な報酬改定は令和6年度介護報酬改定で、単位数・算定基準そのものの根拠は「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和6年厚生労働省告示第86号)」です。あわせて厚生労働省が公表している改定の説明資料も、告示の内容を実務向けに整理したものとして参考になります。

その後、令和9年度の次期改定を待たずに、令和8年度に期中改定が実施されています。根拠は「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和8年厚生労働省告示第87号)」(令和8年3月13日公布)で、告示第86号による基準を、告示第87号がさらに改正する形になっています。したがって現時点で単位数・算定基準を確認する際は、告示第86号だけでなく、告示第87号による改正後の内容にあたる必要があります。改定率は+2.03%(処遇改善分+1.95%、基準費用額(食費)の引上げ分+0.09%)とされ、処遇改善加算と食費の基準費用額が改定の中心です。施行期日は2段階に分かれており、原則は令和8年6月1日、告示中の一部の規定(第9条から第12条まで、第14条・第15条)は令和8年8月1日です。

疑義解釈(Q&A=介護保険最新情報vol群)で運用を確認する

告示だけでは読み取りにくい運用上の疑問は、厚生労働省老健局が発出する疑義解釈Q&Aで補われます。令和6年度改定については「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)」(令和6年3月15日・介護保険最新情報Vol.1225)を皮切りに、Q&Aが順次追加されており、本記事執筆時点(令和8年7月14日時点)でVol.1からVol.18まで発出されています。ご自身が確認したい論点が、どのVolで扱われているかを探すのが実務上のポイントです。

これとは別に、令和8年度の期中改定(処遇改善加算関連)については「令和8年度介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」が公表されています。処遇改善加算に関する疑問は、まずこちらを確認するのが出発点になります。

民間の早見表と一次資料の違い

介護ソフト会社や出版社が作成する早見表・単位数一覧は、日々の実務では便利です。ただし、それらはあくまで告示・単位数表を元にした二次的な整理であり、根拠そのものではありません。改定直後や自事業所の細かな要件確認では、最終的な根拠になる告示・単位数表・疑義解釈Q&Aに当たることをおすすめします。本記事も特定の早見表の正確性を保証するものではなく、一次資料への案内にとどめます。

地域区分・級地による単価の違い

1単位あたりの単価は、全国一律ではなく地域区分(級地)によって異なります。これは事業所の所在地=保険者で決まります。地域区分は1級地から順に設定されており、区分ごとの単価は厚生労働省の留意事項通知に定められています。また、中山間地域等における単価の取扱いは、平成21年厚生労働省告示第83号で定められています。あなたの事業所の地域区分・上乗せの有無・実際の単価は、保険者または最新の告示・留意事項通知でご確認ください。

確認の順番

  1. ①単位数・算定要件:令和6年厚生労働省告示第86号(算定基準の改正告示)で確認したうえで、令和8年厚生労働省告示第87号による改正後の内容(令和8年度期中改定分。施行期日は令和8年6月1日/一部は令和8年8月1日)を確認する。
  2. ②運用上の疑問:疑義解釈Q&A(介護保険最新情報Vol.1225以降の各Vol)で該当論点を探す。
  3. ③地域区分・級地:留意事項通知と、ご自身の保険者が公表する級地情報を確認する。
  4. ④早見表はあくまで参考:民間早見表は日々の実務の参考にとどめ、最終確認は一次資料で行う。
本記事は、公的資料の所在をご案内する情報提供です。法的助言ではありません。介護保険法・運営基準の具体的な取扱いは自治体(保険者)ごとにローカルルールがあり、また改正されることがあります。個別のケースの適否・可否の最終的な判断は、保険者(市区町村)および担当ケアマネジャーによります。最新の情報は必ず一次資料(本記事末尾の参照資料)と保険者にご確認ください。

自分の事業所に関わる単価・単位数だけ、確認しておきたいとき

報酬告示・単位数表・疑義解釈Q&Aは分量が多く、必要な箇所だけを探すのは簡単ではありません。介護AI司書 by PUBREF は、判断を代行するものではありませんが、お手元の加算名やサービス種別をそのまま入力すると、確認すべき公的資料の該当箇所を出典つきでお示しします。

入力例:

  • 「令和8年度の期中改定は、いつから施行されますか」
  • 「処遇改善加算の実績報告書の様式は、どこにありますか」
  • 「自分の事業所の地域区分(級地)は、どこで確認できますか」
登録して聞いてみる(無料・カード不要)

カード不要・メールアドレスのみ・約1分で登録できます。登録後は無料プラン(AI司書 月5問)をそのままお使いいただけます。

よくある質問(公的資料ベース)

Q. 令和6年度介護報酬改定の単位数・算定基準の根拠はどこにありますか?

「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和6年厚生労働省告示第86号)」が一次資料です。厚生労働省が公表している改定説明資料もあわせて確認すると理解の助けになります。

Q. 令和8年度にも介護報酬改定があったと聞きました。根拠はどこにありますか?

はい。令和9年度の次期改定を待たずに、令和8年度に期中改定が実施されています。根拠は「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和8年厚生労働省告示第87号)」(令和8年3月13日公布)です。改定率は+2.03%(処遇改善分+1.95%、基準費用額(食費)の引上げ分+0.09%)で、処遇改善加算と食費の基準費用額が中心です。施行期日は令和8年6月1日(一部の規定は令和8年8月1日)と2段階に分かれています。単位数・算定基準は、告示第86号による基準を告示第87号がさらに改正した内容で確認する必要があります。

Q. 処遇改善加算の計画書・実績報告の様式はどれを使えばよいですか?

厚生労働省の通知「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和8年3月13日 老発0313第6号)に別紙様式が示されています。この様式は令和8年6月以降の加算の算定に係る様式とされており、実績報告書等の一部様式は令和8年7月14日に差し替えられています。ご自身が使うべき最新の様式かどうかは、通知本文と厚生労働省の該当ページで直接ご確認ください。なお、提出先・提出期限は保険者(都道府県または市区町村)ごとに案内が異なるため、必ず提出先の案内をご確認ください。

Q. 疑義解釈Q&Aはどこで確認できますか?

厚生労働省老健局が発出する「介護保険最新情報」の中で、Vol番号つきで公表されます。令和6年度改定については「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)」(令和6年3月15日・介護保険最新情報Vol.1225)から始まり、順次追加されています(本記事執筆時点=令和8年7月14日時点でVol.1〜18)。

Q. 民間の早見表だけを見て算定してよいですか?

早見表は日々の実務では便利ですが、告示・単位数表を元にした二次的な整理であり、根拠そのものではありません。改定直後や細かな要件確認では、告示・単位数表・疑義解釈Q&Aといった一次資料に当たることをおすすめします。

Q. 地域区分・級地とは何ですか?

1単位あたりの単価を、事業所の所在地(保険者)ごとに定める区分です。地域区分は1級地から順に設定されており、区分ごとの単価は厚生労働省の留意事項通知に定められています。中山間地域等の取扱いは平成21年厚生労働省告示第83号で定められています。あなたの事業所の地域区分・実際の単価は保険者または最新の告示・留意事項通知でご確認ください。

Q. 「制度改定を追う」記事とはどう違いますか?

「制度改定を見落とさないために」の記事は、官報・報道発表・未施行法令など制度改定全般を一次情報で追う方法を扱います。本記事は、報酬(単価・単位数・算定要件)そのものの一次資料の探し方に特化しています。両者は補完関係にあります。

ここまでお読みいただいた方へ

制度・連携・加算の確認は、この記事のように「毎回どこを見るか探す」ところから始まります。介護AI司書は、その探す時間を出典つきで短くするためのものです。

  • まずは無料登録:カード不要・AI司書 月5問。費用はかかりません。 無料で登録する(カード不要)
  • しっかり使うなら30日間の無料お試し:カード登録制。AI司書 月50問・ケアプラン原案アシスト 月3件。30日を過ぎるとお申し込みのプランへ自動的に切り替わり、料金が発生します(期間中はいつでも解約でき、その場合は費用はかかりません。お試し終了後は、お選びいただいたプランの上限に変わります)。 30日間の無料お試しと料金を見る →

個別ケースの最終的な判断は保険者・ケアマネジャーの皆さまによります。介護AI司書は判断を代行するものではなく、確認の出発点となる公的資料をご案内します。

参照した公的資料

もっと読む

事業所でご利用の場合:報酬改定対応や加算管理を事業所メンバーで共有したい方には、事業所プラン(月500問プール〜)もご用意しています。

事業所プランを見る →

これからケアマネを目指すスタッフへ

PUBREFラーニング(ケアマネ受験対策・月¥500・無料で試せます)